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テーマ: Features of equities and bonds.

投資信託の種類:株式と債券について

投資信託にはいくつかの種類があり、特徴も様々です。
今回は、投資信託の主なファンドである「株式」と「債券」について解説いたします。

投資信託の主な種類

一番身近な国内株式型

投資信託は、「何を」「どこに」投資しているかによって分類されています。
日本の株式市場に上場する株式へ分散投資している投資信託を「国内株式型」と言います。
国内株式型のメリットとして、トヨタ自動車やソニーなど身近な企業へ投資していますので、情報を集めやすいことと、投資信託にかかる手数料(信託報酬)が外国株式型よりも安い傾向があります。
投資信託は、運用をする際に目標とする基準(ベンチマーク* )が商品毎に設定されていて、国内株式型では、日経平均株価やTOPIXが使われています。なお、株価は常時変動し買値を下回ることもあるため、リスクが高い資産とされています。
*ベンチマークを設定していない商品も一部あります。

外国企業へ手軽に投資できる外国株式型

外国株式型には、アメリカや欧州などの先進国へ投資する「先進国型」と中国やインド、ブラジルといった新興国へ投資する「新興国型」があります。(※先進国と新興国の両方へ投資する「全世界株式型」という商品もあります) アップルやマイクロソフトといった海外の有名企業へも投資することができます。
外国株式を売買する場合、円からドル等に換金するため為替リスクも生じ、国内株式よりもリスクが高く、外国株式の中では先進国型よりも新興国型へ投資する方がリスクが高いとされています。

なお、為替レートの変動によるリスク(為替変動リスク)を回避できる「為替ヘッジあり」の商品もありますが、リスクヘッジのコストがかかります。
外国株式の代表的なベンチマークには、先進国型は、MSCI-KOKUSAIインデックス、新興国型では、MSCIエマージング・マーケット・インデックスなどがあります。

リスクが低い国内債券型

債券とは、国や企業などがお金を借りることを目的として、販売額、満期、利息などの条件を提示し発行します。投資家は債券を購入すると、所定の利息が受取れ、発行体が債務不履行等にならない限り満期になると償還額を受け取れます。このため、株式に比べて低リスクな商品と言えますが、債券の特徴として金利が上昇すると価額が下落し、金利が下落すると価額が上昇する金利変動リスクがあります。主なベンチマークは国内債券型のNOMURA-BPIです。

外国の成長力を借りる外国債券型

外国で発行された債券や、外国の通貨で発行された債券を「外国債券」と呼び、これに投資するのが「外国債券型」です。国内債券の極端な金利低下に伴い、外国債券にシフトする動きも見られます。
株式と同じく先進国と新興国へ投資する商品があり(全世界型もあります)、リスクの考え方も外国株式と同様です。政治や経済が安定している先進国の方がリスクが低く、新興国で不安定なほどリスクが高くなります。為替リスクもあります。
ベンチマークは、FTSE世界国債インデックス(先進国)やJPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(新興国)などがあり、投資先は先進国債券はアメリカ国債が殆どで、新興国債券はロシアやアルゼンチン、ブラジルなどの国債へ投資されています。

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