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テーマ: Types of balanced funds.
投資信託の種類:バランス型について
バランス型投資信託では、資産配分比率を固定したタイプが代表的ですが、今回は、資産配分を変えていくタイプの「ターゲットイヤー型」と「リスクコントロール型」についてご紹介します。
ターゲットイヤー型とリスクコントロール型のイメージ


確定拠出年金で提供されている投資信託には、国内外の株式や債券、不動産(REIT)などへ投資するものがあります。また、これらを初めから1つにまとめているバランス型という商品もあります。
バランス型は、1つの商品を選ぶだけで、様々な資産や地域へ分散投資することができるため、一見、便利な感じがしますが、種類がいくつかあり、運用方針もそれぞれ異なります。
今回は、バランス型のターゲットイヤー型とリスクコントロール型についてご紹介します。
ターゲットイヤー型
国内外の様々な資産へ投資をしますが、ターゲットとなる年(定年など)に向けて積極運用から徐々に安全運用へと切り替えて運用していく商品で、ライフサイクルに合わせて資産配分が自動的に変更されていくのが特徴です。
例えば、2025年に30歳になる方の場合、自身が60歳になる2055年が商品名に入っているターゲットイヤー型を選ぶと、投資期間が長くある若い時期はリスク許容度が高いため、株式の比率を高くした積極的な運用を行い、歳を重ねるごとにリスクの低い債券の比率を高くしていき、安定的な運用へと自動で切り替わります。
自ら行うべき年齢に応じた資産配分割合の変更を自動で行ってくれます。

リスクコントロール型
国内外の様々な資産に投資しながら、運用会社がリスクを抑制するよう、機動的に資産配分を変更してくれる守り重視のバランス型の商品です。例えば株式市場の大幅な下落が予想されるときは、株式の比率を減らし、債券の比率を増やすことでリスクを抑えるよう調整します。
ただし、市場の状況による資産配分の変更は運用の専門家(ファンドマネージャー)に任せられるため、リスク抑制の方法は商品毎に異なり、期待リターンが抑えられている一方で下落局面に損失を必ず回避できるものでもありません。
また、コスト(信託報酬)にも注意が必要です。ファンドマネージャーの調査・分析等の手間がかかるため、リスクコントロール型もコストが高い傾向があります。

バランス型の違いについて
【資産配分固定型】
1つの商品で分散投資ができます。運用中に発生する資産配分割合のズレを定期的にリバランスしてくれます。
【ターゲットイヤー型 】
1つの商品で分散投資できます。ターゲットの年に向けて積極運用から安全運用へ自動で資産配分を変更してくれます。
【リスクコントロール型】
1つの商品で分散投資できます。市場の状況に合わせて資産配分を自動調整してくれます。
JPアクチュアリーコンサルティング株式会社